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国が空間線量予測 5年後も高線量残存 50ミリシーベルト超 大熊 双葉 浪江 葛尾に

 政府は22日、福島市で開かれた「双葉地方町村と国との意見交換会」で、東京電力福島第一原発周辺市町村の今後20年にわたる空間放射線量予測図を示した。除染を実施しなかった場合の試算で、政府が帰還困難区域解除の一つの目安とする5年後(2017年)でも、大熊、双葉、浪江、葛尾の四町村で年間積算線量が50ミリシーベルトを上回る地域が残る見通し。線量予測は四町村の避難区域再編や住民帰還、復興計画策定に影響を与えそうだ。

■帰還、復興計画に影響
 昨年11月の航空機モニタリングなどを基に、今年3月末、1年後、2年後、5年後、10年後、20年後の見通しを示した。今年3月末時点と5年後の年間線量予測は【図(1)(2)】の通り。
 帰還困難区域の対象となる50ミリシーベルトを超える地域を抱える南相馬市と富岡、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘の計七市町村のうち、5年後も福島第一原発周辺の大熊町東部、双葉町北西部と南部、浪江町の内陸部、葛尾村東部で50ミリシーベルト超の地域が残る。50ミリシーベルト超の面積は四町村合わせ、現在のほぼ半分となる見通しだ。
 葛尾村は10年後、浪江町は20年後に50ミリシーベルト超の地域が消えるが、20年後も双葉、大熊両町では第一原発周辺などで高線量地域が残る見通しだ。
 一方、既に帰還困難区域に指定された南相馬市の南西部の他、富岡町北東部、飯舘村南部は5年後に50ミリシーベルトを下回る。
 政府が予測図を公表したのは、関係市町村に住民の帰還が困難な地域を示す狙いがある。今後、実施する除染のモデル事業の結果を踏まえ、新たな予測図を作成、公表することも検討する。さらに、県、関係市町村と協議し、予測図を基にした帰還計画も策定する。

■帰還困難な住民を支援 細野環境相
 意見交換会の席上、細野豪志環境相兼原発事故担当相は「帰還ありきではない選択も準備する」と述べ、帰還が困難な住民への支援策を検討する考えを明らかにした。平野達男復興相は終了後、「予測図は帰還や復興計画の判断材料となる」と公表の理由を述べた。

カテゴリー:福島第一原発事故

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