東日本大震災アーカイブ

警戒区域内刑法犯15件 県警本部発表

 東京電力福島第一原発事故に伴う警戒区域などを管轄する田村、南相馬、双葉の3署が5月に区域内で認知した刑法犯は南相馬署の15件で、田村、双葉両署はゼロだった。県警本部が5日、発表した。
 警戒区域は4月に再編されたが、南相馬署の15件のうち、14件は区域再編前の被害とみられ、立ち入りが容易となった再編後の被害は1件だった。被害の多くは空き巣だった。田村、双葉両署の被害認知は4月に続いてなかった。
 3署が管轄地域全体で認知した5月の刑法犯は、田村署が31件、南相馬署が43件、双葉署が39件。県警は再編された地域は震災前の犯罪発生動向に戻りつつあると分析しており、引き続き、犯罪抑止や摘発に努める。
 5月末現在の県内全体の刑法犯認知件数は5709件で前年同期と比べて、459件(7.4%)減少した。過去10年間で最も低い水準で推移している。