南相馬市は早ければ8月にも市内西部で農地の除染作業を開始する。5日、市役所で開かれた市議会全員協議会で示した。
市の農地除染基本方針では、平成24~25年度に本格的に除染に取り組み、26~28年度を補完期間に想定。特定避難勧奨地点を含む比較的放射線量が高い市内西部から優先して実施する。避難区域を除く市内全域で市が主体となって除染作業を実施する方針で、農地土壌1キロ当たりの放射性セシウムを1000ベクレル以下にする目標を掲げ、市内で生産する農産物から放射性セシウムが検出されないことを目指す。また、農地の近隣住民や農家の年間被ばく量を1ミリシーベルト未満にする。
土壌1キロ当たり5000ベクレルを超える農地では表土の削り取りや客土、水で土壌をかき混ぜて放射性セシウムを除去するなどの方法で除染する。5000ベクレル以下の農地では反転耕や深耕、表土の削り取りを実施する。
市は7月までに除染業務を委託する業者を選定し、仮置き場の確保などへの地域住民の理解を求める。
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