■いわき市平豊間 菅波サタヨさん =当時84= 恒易さん =当時62=
サタヨさんは、友人らと近所の温泉に通うなど充実した日々を過ごしていた。自宅近くの畑ではキュウリやナスなど、さまざまな野菜を育てては近所に振る舞っていた。買い物帰りの途中、津波に襲われたとみられる。遺体は自宅近くで見つかり、約1カ月後、身元が確認された。
長男の恒易(つねやす)さんは地元豊間で菅波運送を一代で築き、昼夜にわたりトラックを走らせた。仕事仲間の面倒見も良く、慕われていた。5、6年ほど前から透析治療を続けていたが、震災、原発事故で透析を受けることができなくなった。3月23日、いわき市内の病院で亡くなった。市が「震災関連死」に認定した。
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