東日本大震災アーカイブ

被災地の元気歌声で ベルギーの合唱団演奏会に川口高の遠藤、加藤さん共演

カンターテ・ドミノ少年合唱団の欧州ツアーに同行する遠藤さん(左)と加藤さん

 東日本大震災の被災地支援としてベルギー王立カンターテ・ドミノ少年合唱団が8日、三島町交流センターでチャリティーコンサートを開く。川口高二年の遠藤早百合さん(金山町)と加藤史子さん(同)が舞台に立ち共演する。2人は9月から欧州で繰り広げられる同合唱団の演奏会ツアーにも同行する。「被災地が頑張っていることを歌声を通じ伝えたい」と張り切っている。
 遠藤さんと加藤さんは部活動の総合文化部音楽班に所属している。班の部員は2人だけだが毎日熱心に練習に励み、6月に会津若松市で開催された全会津高校音楽学習発表会で、2人だけの合唱を披露した。
 カンターテ・ドミノ少年合唱団の公演を準備していた関係者が、発表会の"たった2人の合唱団"の姿をビデオで見た。三島町で開催されるコンサートに共演することを持ち掛けた。さらにカンターテ・ドミノ少年合唱団を招聘(しょうへい)したEUジャパンフェスト日本委員会が、9月30日からの合唱団のツアーに2人を招待した。ポルトガルやスロベニアを訪ね、音楽を通じて国際交流を図るツアーだ。
 欧州ツアーには2人の他、仙台市の女声合唱団が参加する。欧州で東日本大震災を伝える役割も担う。遠藤さんと加藤さんは、思いがけない展開に戸惑ったが、東京電力福島第一原発事故で厳しい状況にある本県、さらに昨年の新潟・福島豪雨で大きな被害を受けた地元のことを知ってもらうきっかけになればと引き受けた。学校や家族も応援している。 コンサートやツアーでは日本の歌を披露することになっており「美しいふくしまを思い浮かべ、歌声で伝える」と誓っている。

 カンターテ・ドミノ少年合唱団はベルギーを代表する合唱団の一つ。三島町交流センター山びこでのコンサートは8日午後2時から開かれ、入場は無料。この他、9日は会津若松市の学鳳中・高校、葵高、10日は同市の県立会津養護学校、会津坂下町の坂下中、13日に白河市の白河一小で校内コンサートを開き、地元の子どもたちと交流する。

 問い合わせは奥会津こども未来プロジェクト 電話090(1494)2104へ。