福島県伊達市は11日、市外に自主避難している市民を対象にしたアンケートの回答内容を発表した。将来、市に戻ることを検討しているかを問う項目で、「検討している」が60%、「検討していない」が31%、「どちらとも言えない」が9%だった。同日開かれた市災害対策本部会議で明らかにした。自主避難世帯358世帯に10項目を質問したアンケートを送り、107世帯から回答があった。
「避難生活で不安なこと、不自由なこと(複数回答)」では「二重生活で家計が苦しい」が67件、「避難に伴い仕事をなくした」「生活環境が変わり子どもの落ち着きがなくなった」が各21件、「仕事が変わり収入が減った」が20件と続いた。「市に戻る上での課題(複数回答)」は「放射線による健康への不安の解消」が88件、「東京電力福島第一原発事故の収束」が74件、「伊達市内での就職先の確保」が38件などだった。
仁志田昇司市長は「避難者に対し、『帰ってきたい』と思わせるような情報を提供していきたい」と話した。
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