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復興への選択(3)公約・政策 心に響かず 具体性欠け、玉虫色

衆院選に向け、各党は公約や基本政策案をまとめている

 12月4日の衆院選の公示に向け、候補者を擁立する各党は公約や基本政策案などを相次いで発表している。
 史上最悪レベルとなった東京電力福島第一原発事故後、初めて行われる国政選挙で、約16万人が避難生活を送る県内では廃炉を含めた復旧・復興策やエネルギー政策に関心が集まる。
 しかし、各党の政策は具体性に欠け、玉虫色の内容も目につき、県民からは「投票先を決める判断材料にならない」との冷めた声も聞こえてくる。
   ◇  ◇   
 既に公表されている公約や政策案などに目を通すと「原発事故被害に対する万全な対応」「東日本大震災からの復興の加速」「震災からの復興を加速、福島の再生に全力」「原発事故の収束と被害者救済」などの文言が並んでいる。
 各党とも震災と原発事故への対応強化をアピールし、支持を求める狙いがあるとみられる。ただ、「いかにして」という肝心な部分への踏み込みが足りず、スローガン的な内容にとどまっているケースが目立つ。
 一方、原発の再稼働をめぐっては各党の考え方が異なる。「稼働は直ちにゼロ」とする党がある一方、「3年以内に結論を出す」と判断を先送りしたり、「原則として認めない」「安全基準を満たすことを大前提に、国民、住民の理解を得て判断」と微妙な言い回しをする党もある。
 浪江町から本宮市に避難している男性(64)は「具体性や明確な言葉でないと『空手形』になりかねない」と手厳しい。こうした声を意識してか、「県版マニフェスト」をまとめ、県内原発の全基廃炉の方針を打ち出す予定の党もある。しかし、「全国版」には盛り込まれておらず、対応に苦慮している。
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 原発事故の緊急時避難準備区域が解除された川内村上川内地区。61歳の稲作農家の男性は来年の作付けに備え田村市の避難先から自宅に戻った。
 衆院選に向け、新聞やテレビが連日のように各党の訴えを伝えているが、一向に心に響かない。除染、損害賠償、雇用、産業再生...。本県の抱える問題の実情をどれだけ分かっているのか疑問を感じている。
 「国は原発は安全だとうそをついた。公約できれいな言葉を並べられても、信用できないんだ」

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