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今を生きる 新店舗待望のオープン 「村民交流の場にしたい」

テープカットをしてオープンを祝う寺岡さん(右)ら関係者

■ファミリーマート川内村店店長 寺岡奈緒美さん30

 1月に「帰村宣言」した川内村に8日、ファミリーマート川内村店がオープンした。村内にはコンビニが2店あったが現在は営業していないため、開店を待ちわびた村民が初日から大勢駆け付けた。店長の寺岡奈緒美さん(30)は原発事故に伴う全村避難で郡山市に移ったが、開店に合わせて村内の自宅に戻った。「お客さんと会話の絶えないアットホームな雰囲気を大切にしたい」と、古里で復興の一翼を担うことを誓った。
 高校卒業まで村内で過ごした寺岡さんは一時、村を離れたがUターンした。「お客さんと触れ合う時間が好き」なため、富岡町のコンビニに勤めた。東日本大震災に見舞われたのは勤務5年目。経験したことのない突然の揺れに驚いている間もなく、店にはどっと客が押し寄せた。
 「店長をやってみないか」。コンビニ勤務の経験を買われ、誘致を進めていた村の担当者から声を掛けられた。店長という重責に不安を感じながらも「大好きな村に戻って、大好きなコンビニで働きたい」と決意を伝えた。コンビニ跡地を改装した新たな店舗で連日、自分の母親と同世代の女性らアルバイトの村民3人と準備を進めてきた。
 初日、オープンを歓迎するように冬の青空が広がった。セレモニーで遠藤雄幸村長が「新店のオープンを契機に、さらに復興に向け全力で当たりたい。おめでとう」と祝福した。遠藤村長やファミリーマートの高田基生常務運営本部長らと一緒にテープカットした寺岡さんは「買い物だけでなく村民の交流の場にしたい」と願った。
 店はファミリーマートの直営店。村役場やかわうちの湯近くにあり営業時間は当面、午前7時から午後9時。一般の店舗よりも調味料や豆腐、納豆など日配品を充実させており、小さなスーパー並みの品ぞろえが特徴だという。

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