東日本大震災

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県有施設に避難用物資 食料や日用品8500人の3日分 来月開始

 県は大規模な災害発生時の住民避難への初期対応を強化するため、県有施設に8500人が3日間、生活できる物資の備蓄を来年1月に開始する。食料や日用品を広域避難の受け入れ拠点となる大型施設などに配備し、避難者の健康や衛生を確保する。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故では発生当初に物資の流通が滞り、避難者が必要とする生活物資の確保が困難になったことを教訓に、事前配備の態勢を整える。
 県は震災と原発事故後、県有施設に避難した住民数などから県有施設に受け入れ可能な人数を8500人と推計。食料や物資は、県との応援協定に基づく業者からの調達にかかった時間を基に、3日分が必要と判断した。
 県の備蓄計画は【表】の通り。8500人分を平成24年度から26年度まで3カ年計画で確保する。食料は長期保存が可能なアルファ米、粉ミルク、飲料水で、ほかに、毛布4千枚、幼児や高齢者用の紙おむつ、仮設トイレを備える。原発事故の避難者を受け入れた福島市のあづま総合体育館、郡山市のビッグパレットふくしまには、対応できる上限の各2500人分を蓄えるほか、県南、会津、いわき各地方の県立高体育館などの施設に計3500人分を置き、県内の地域ごとの対応を強化する。関連事業費は総額1億円で、国の交付金を充てる。
 災害が発生し、住民避難が生じた場合、各施設で供給する。市町村の避難所で不足する際は一部を振り分ける。アルファ米は5年程度、保存できるが、消費期限が近づいた食料から順次、県や市町村の防災訓練で活用して更新する。
 また、各避難所で速やかに物資を供給するための職員配置も求められるため、県は市町村と連携し、対応を訓練する。
 県は震災前から、災害発生時に避難所に食料や飲料水、生活物資などを業者が運ぶ「流通備蓄」の態勢を整えていた。しかし、道路の損壊、車両の燃料不足などから計画通り物資が届かなかった。
 特にガソリンなどの燃料不足は住民の避難や物資の輸送に大きく影響するため、県は県石油商業組合と災害時協定を結び、緊急時に備える態勢を整える方針。燃料を受け入れた後の適切な管理、配送の仕組みづくりも課題となる。
 災害対策基本法や県地域防災計画に基づき県は市町村をまたいで避難した住民に対応し、市町村内での避難者は市町村が担う。このため、県は市町村にも物資備蓄を促している。震災発生前の平成22年の段階で食料を備蓄していた市町村は全体の半数以下の19市町村にとどまる。

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