■南相馬から新潟三条に避難の元力士 佐藤聖幸さん24
南相馬市原町区から新潟県三条市に避難し、同市職員に就いた佐藤聖幸(まさゆき)さん(24)は先月、同市厚生福祉会館などで開かれた三条マルシェ「ごった市@ホコテン」のごった鍋グランプリで、塩ちゃんこ500杯を完売して優勝した。
佐藤さんは大相撲玉ノ井部屋の元力士。15歳で入門したが左膝を痛めて20歳で無念の帰郷となった。
通信制高校で学んでいた一昨年、震災・原発事故で三条市に避難した。市では経済部地域経営課に配属になり、中心市街地活性化、空き店舗対策、水害対策本部などで活躍している。
鍋グランプリには地元の6店に交じり、相撲修業で身に付けた「元力士がつくる塩ちゃんこ」で挑戦。氷点下2度の寒さの中、まわし姿で客を呼び込むサービス精神で見事1位に輝いた。
南相馬市から応援に駆け付けた母親の百合子さん(53)は「感謝、絆などさまざまな思いで挑戦してくれた。感無量です」と話している。
(カテゴリー:連載・今を生きる)