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今を生きる 子どもたちに笑顔を 来月8日披露 やなせさんら協力 楢葉の仮設校舎(いわき)にイラスト

施設に飾る漫画を持つ永野さん(左)と矢内さん

■父が双葉出身の漫画家 永野のりこさん
 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴い、楢葉町がいわき市に建てたプレハブの仮設校舎に、プロの漫画家やイラストレーターが描いたイラストを飾る準備が進められている。「漫画の持つ力で子どもたちに笑顔と元気を届けたい」。本県ゆかりの漫画家、永野のりこさん=東京都在住=の呼び掛けに多くの仲間が賛同した。3月8日に、お披露目される。
 永野さんは父親が双葉町出身で、同町や大熊町に多くの親戚がいる。浜通りの海にも何度か足を運んでいるという。活動のきっかけは震災から1年が過ぎた平成24年の春に届いた1つのメールだった。送り主は楢葉町の自宅が津波で被災し、いわき市の仮設住宅に住む矢内芳一さん(46)=元ならは特産品加工企業組合事務局長=だった。町の現状や自身の近況などを伝えながら、大切にしていた漫画本2500冊が流失するなど多くの思い出を一瞬にして失ったことが付け加えられていた。
 その後、何度かメールで連絡を取り合う中で、矢内さんは楽しそうに漫画の魅力を記した。避難生活のつらさを漫画が埋めてくれていると永野さんは感じたという。話が進み、町や町教委の承諾を得て、1月に市内に開校した楢葉小・中学校と未就学児のあおぞらこども園の仮設校舎(園舎)、さらに町社会福祉協議会に展示することが許可された。
 永野さんの仲間や日本漫画家協会などを通じて「ふくしまに、明るい、楽しい出来事を」をテーマにイラストの提供を求めた。すると、現在までに、やなせたかしさんや、みなもと太郎さんら第一線で活躍する30人以上が作品を寄せてきた。永野さんは今月15日、同市を訪れ展示予定の各施設を訪ねた。「全国にはみんなを応援している人がたくさんいるんだよ、という声を子どもたちにイラストを通じて伝えたい」。永野さんは誓っている。

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