東京電力福島第一原発では廃炉作業が進められている。ただ、高い放射線量が作業を阻む。計画通りに作業を進めるためには、高線量下でも作業できるロボットの開発や破損燃料の取り出し法の確立などが課題となっている。
1号機は建屋をカバーで覆い、建屋内の除染に向けた実証試験を行っている。今後は使用済み燃料プールから燃料を取り出す作業方法を検討する。
2号機は、事故時に壁が脱落してできた建屋開口部をふさぎ、放射性物質放出の一層の低減を図る。
3号機は建屋五階部分のがれきを撤去する作業を行っている。昨年9月、鉄骨が使用済み燃料プールに落下したことから再発防止策を講じた。1、2号機よりも高い放射線量となっている格納容器内部の調査方法も検討する。
4号機は昨年7月、使用済み燃料プールから試験的に未使用の燃料2体を取り出し、損傷がないことを確認した。11月からの本格的な取り出しに向け、原子炉建屋脇でクレーンを備えた新たな設備の建設が行われている。
5、6号機と福島第二原発の1〜4号機は冷温停止を維持している。
(カテゴリー:震災から2年)