東日本大震災アーカイブ

【産業・再生可能エネ】激減の教育旅行 全国へアピール

 本県への修学旅行などの教育旅行は原発事故による放射線への不安などにより厳しい状況が続いている。県観光物産交流協会によると、震災前の平成22年度は7600団体、約67万4千人(延べ宿泊人数)の実績があったが、23年度は約13万人に激減した。現在、集計している24年度も震災前の実績には程遠いという。

 早期回復に向け、県は昨年12月に関東地方の教員ら教育旅行関係者を喜多方市や会津若松市などに招き、空間放射線量の現状や復興に向けた取り組みなどをアピールした。2月下旬には、県観光物産交流協会教育旅行推進委員会がスキー旅行を誘致するキャラバン活動を九州地方で展開した。

 教育旅行は、大半の学校が最低でも3年間は同じ場所にすることが多いという。放射線への懸念が和らいだとしても、一度離れてしまった学校が、もう一度福島を訪れるまでには、相当な時間がかかるとみられている。

カテゴリー:震災から2年