東日本大震災

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漁業者、条件付き了承 本県沖の洋上風力発電実証研究

国と漁業者らが実証研究事業の開始について合意した委員会

 福島県沖で国が実施する浮体式洋上風力発電実証研究事業について、地元漁業者は29日、漁業と共存できなければ事業化を断念し、設備を撤去することを条件に開始を了承した。稼働時に騒音が出るとして漁への影響を指摘し、一部が反対していたが、国が設備撤去を確約したことで合意した。9月9日の試験運転開始を目指している。
 福島市の杉妻会館で開かれた国と県、いわき市漁協、相馬双葉漁協などでつくる漁業協働委員会で決まった。2年間の実証事業の結果、いわき市漁協、相馬双葉漁協のいずれかが事業継続に反対した場合は中止する。国と漁業者は各種海洋情報の提供、漁獲試験委託などで協力関係を築く。
 事業者の丸紅によると、4月1日から陸上で送電線整備を始め、海面が穏やかな今夏に出力2千キロワットの風力発電1基を設置する。
 県漁連の野崎哲会長は「漁場を占有される不利益以上の効果が生まれるように努力したい」とし、資源エネルギー庁の村上敬亮新エネルギー対策課長は「世界一の風力発電を目指す。雇用の創出などソフト事業にしっかり取り組む」と話した。
 実証研究事業は世界最大規模の7千キロワットの風力発電施設2基、2千キロワット1基、洋上変電所を本県沖に設置する計画。平成27年度まで安全性や発電効率、漁業との共存の在り方などを検証する。政府が東大と丸紅、三菱商事など企業10社による産学連合に委託して実施する。総事業費は約300億円。

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