東日本大震災

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相馬市整備の災害市営住宅 「程田明神団地前」完成

真新しい室内を見て回る信成さん。仮設住宅で一緒に暮らす孫たちも大はしゃぎ

 相馬市が市内程田に整備した災害市営住宅「程田明神前団地」が完成し30日、現地で入居者への鍵引き渡し式が行われた。
 東日本大震災の被災者らが仮設住宅生活を経て暮らす住宅で、市内9カ所整備予定のうちの一つ。国の災害公営住宅整備事業で一戸建てとして被災地で最初に完成した。
 木造平屋(延べ床面積約51平方メートル)を24戸、木造2階建て(同58平方メートル)22戸を新設した。総事業費約6億8000万円。
 同日、隣接する飯豊公民館で式典があり、立谷秀清市長が「新たな地域の絆をつくり、他の被災者のモデルとなる暮らしを皆さんでしてほしい」とあいさつした。太田昭宏国土交通相が「政府として住まいの復興工程表を示した。皆さまの心情を思えば一週間でも10日でも早く実現することが何より必要だ」と述べ、復興の加速化を誓った。渡辺宏喜県土木部長、斎藤勝利県議会副議長が祝辞を述べた。太田国交相が入居者代表の天沼みどりさん(53)に鍵のレプリカを手渡した。団地入り口で立谷市長、太田国交相ら関係者代表8人がテープカットした。住民らが各入居住宅を見学した。同公民館で「引っ越しそば」が振る舞われた。
 入居手続きなどを経て4月中旬ごろから実際に入居が始まる。
 代表で鍵を受けた天沼さんは磯部地区の自宅が津波で流失し家族3人が犠牲となった。大野台仮設住宅から移り、次男(26)と2階建て住居で暮らす。真新しい室内を見て「立派に造っていただきありがたい」と感謝した。
 磯部の自宅を津波で失った無職信成行男さん(60)は母親(80)と2人で入居する。この日は次女(28)、6歳と3歳の孫らと見学し、広々とした室内でうれしそうにはしゃぐ孫たちに目を細めながら「仮設住宅は隣の部屋との壁が薄いので声や物音にすごく気を配っていた。今度は一戸建てなので、孫たちが来てもそれほど気遣いしなくて済むだろう。やっと心安らかな生活ができる」と喜んだ。

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