東日本大震災で損壊した国見町役場の新庁舎建築工事が、早ければ9月下旬にも着工される見通しとなった。冷暖房に、県内の市町村庁舎では珍しい地中熱ヒートポンプと木質バイオマスを導入する。
基本設計によると、現敷地に建てる新庁舎は鉄骨3階建て(地下1階)で、延べ床面積は約4800平方メートル。地中熱を利用したヒートポンプシステムを導入し、冷暖房や給湯に活用する。また伐採木を焼却する木質バイオマスでも冷暖房する。
外壁には極力、県産材を使用する。トイレの洗浄水は雨水や地下水を利用し、太陽光発電パネルや発光ダイオード(LED)照明も設置する。
東日本大震災級の地震にも十分、耐えられる設計にした。地下1階は公用車27台を収容できる。総事業費は約17億円。
7月に実施設計を完了させ、町の9月定例議会で承認を受けた後、着工する。
役場機能は現在、町内の観月台文化センターに移している。町は平成27年2月ごろの完成と同年度中の供用を見込んでいる。
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