東日本大震災アーカイブ

国道にバリケード 大熊・設置作業公開 一般車両の通過開始控え

6号国道に通じる県道にバリケードを設置する作業員=大熊町

 帰還困難区域の6号国道などで17日に一般車両の特別通過交通が始まるのを前に、大熊町内でルート外への進入を防ぐバリケードの設置が進められている。16日までに町内の312カ所に取り付ける予定。11日、同町小入野の6号国道交差点で開閉式バリケードを設置する作業が報道陣に公開された。
 作業は3日に始まった。バリケードはルートとなる6号国道や288号国道、両国道を結ぶ町道や県道沿いの交差点、事業所、民家の入り口などに設置し、一般車両が迷い込んだり不審車両が侵入したりするのを防ぐ。内訳は6号国道沿いが148カ所、288号国道沿いは57カ所、町道と県道沿いに107カ所。この日は政府の原子力災害現地対策本部から委託を受けた建設会社の従業員6人が金具を固定したり、バリケードの前後に夜間照明の付いたコーンを立てたりする作業などを行った。
 帰還困難区域の特別通過交通はこれまで、市町村職員や復旧作業員らに限られていた。17日からは避難区域が設定された12市町村の住民も、通行証の発行を受ければ、6号国道の南北への縦断、大熊町と田村市方面との往来が可能になる。時間は午前7時から午後7時まで。