東京電力福島第一原発の地上タンクからの汚染水漏えい問題で、原子力規制委員会は、放射線計測の専門家1人を新たに原子力規制庁に採用し、第一原発に派遣する。専門家は東電に対し、計測手法や敷地内の汚染状況マップの作成について指導する。5日、定例会合で派遣を決めた。
田中俊一委員長(福島市出身)は、東電の不正確な放射線計測や説明が国内外で大きな誤解を招いていると批判。「データの評価や取り方を含め、規制委が関わる」と述べ、より踏み込んだ指導を行う方針を強調した。
さらに、今後週1回、ホームページなどで海洋モニタリングに関する情報を発表する。海外メディア向けの情報発信も充実させるとした。
タンク周辺の点検について規制委は、現地の保安検査官が改善を指示していたのに東電が応じず、漏えいにつながったと指摘。今後は指示内容が確実に実施されるよう、重要度に応じて文書で指示し、その内容を速やかに公表する。
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