原発事故の避難区域に残された個人・民間所有の文化財をいかに保全、管理するか、道筋は見えない。
指定文化財や公共の資料館で管理していた文化財は所在が確認され、既に避難区域外へ搬出された物件も多い。ただ、個人・民間所有の文書などは、保管していた場所の特定から始めなければならず作業は、ほとんど手付かずだ。
地域の文化財は住民の心のよりどころで、公開を迫る声も出ている。県文化振興財団は避難区域の文化財の展覧会を不定期に開いている。現在は、福島市の県歴史資料館で飯舘村などの資料を並べた「ふくしま再生と文化財展」を開催中だ。
(カテゴリー:震災から2年6カ月)