東日本大震災アーカイブ

用地売買契約を締結 ネットプリントが郡山に新拠点建設

品川市長と契約を交わした木藤代表取締役(右)

 東京電力福島第一原発事故により、避難先の郡山市の仮設工場で事業を続けている双葉町のシール印刷業「ネットアンドプリント」は市内の郡山中央工業団地に生産拠点となる新工場を建設する。平成26年3月の着工、27年1月の操業開始を目指す。12日、市開発公社と工業用地の売買契約を交わした。
 同社が購入した用地の面積は2610平方メートルで、延べ床面積約1400平方メートルの工場を建設する。新工場に最新機器を導入する予定で、生産力は双葉町時代の2倍程度に上がる見込み。
 契約締結式は郡山市役所で行われ、木藤喜幸代表取締役(48)と公社理事長の品川萬里(まさと)市長が契約書にサインした。木藤代表取締役は「ようやくスタートラインに立てた思い。新工場を拠点に国内をはじめ、世界と取引できるような会社にしたい」と語った。
 同社は主力製品のドラム缶に貼るシールの国内シェアが8割を占める。原発事故後、23年7月に市内で事業を再開した。
 郡山中央工業団地の用地は今回の分譲で完売となった。

カテゴリー:福島第一原発事故