除染が復興の大前提 川内村長が会見

川内村の遠藤雄幸村長は19日、東京都千代田区の日本記者クラブで記者会見した。「除染をしっかりと進めることが復興に向けた最大の前提になる」と指摘し、村民の帰還について「時間がかかればかかるほど戻る人が少なくなる。短期・集中的な投資が大事ではないか」と国のさらなる対応を求めた。
遠藤氏は、村内に整備する災害公営住宅に触れながら、「(双葉郡の各町村が郡山市やいわき市など)都市部につくると双葉郡の復興につながらない」と訴えた。村内の教育環境について「25%の子どもしか帰村していない。子どもが帰ってきても近くに高校がなく、必要性を痛感している」と述べた。
一方、「将来、村に戻らないという人も古里はあってほしいと願っている。そういう人たちのためにも川内は存在しないといけない」と強調。「何もやらない事は最悪だ。迷っても一歩踏み出さないと奇跡は起きない。皆さんの支援に報いるためにも復興の姿を少しでも見せていきたい」と決意を述べた。
双葉郡各首長を招くシリーズの一環。20日も楢葉町の松本幸英町長と大熊町の渡辺利綱町長が会見する。
(カテゴリー:福島第一原発事故)