東京電力は12日、福島第一原発4号機南側にある「G4南」と呼ばれる地上タンク群を囲むコンクリート製のせきの基礎部分の接ぎ目から、水が漏れたと発表した。漏れたのは雨水で、量は約50トン。東電は地面に染み込んだとみている。福島第一原発では昨年12月以降、せきからの漏水が相次いでいる。
東電によると、同日午前、接ぎ目をふさぐ止水シールの一部が剥がれているのをパトロール中の協力企業作業員が発見した。せき内の水位を調べたところ、前日の7センチから3センチに低下しているのを確認した。
このせき内で採取した水からは、放射性ストロンチウム90が1リットル当たり5・9ベクレルの濃度で検出された。東電がせきから雨水を排出する際の基準はストロンチウム90で10ベクレル未満。タンク内の水位低下は確認されていないという。東電は同日、特殊な樹脂で接ぎ目をふさぐ補修を終えた。
福島第一原発では昨年12月22日、せきから約1・8トンの水漏れが見つかった。同24日にも、別のせきから約225トンの水が外部に漏れたことが判明した。
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