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住民投票条例案を否決 中間貯蔵施設建設めぐり 楢葉町議会

楢葉町議会での住民投票条例案採決で投票する議員=いわき市

 東京電力福島第一原発事故で発生した除染廃棄物を搬入する中間貯蔵施設(保管庫)の建設問題で、楢葉町議会は29日、臨時議会を開き、建設の是非を問う住民投票条例案を反対多数で否決した。住民の直接請求により議案提出した松本幸英町長は「楢葉町のみの問題として住民投票を行うのは適当ではない」と反対意見を述べ、広域的な議論と判断を求めた。
 議長と欠席した議員1人を除く10人による無記名投票で採決した結果、賛成4人、反対6人となった。
 松本町長は議案に意見書を付し、「議論を積み重ねる過程では単に賛成、反対ではなく、町民に十分説明し、やり取りを通して結論を得ることを優先すべき」と条例制定に反対の立場を表明した。
 中間貯蔵施設が今後のまちづくりに大きな影響を及ぼすとして、佐藤雄平知事に対して27日、敷地の集約化を含めた配置の再検討を国に申し入れるよう求めたことにも言及し、「広域自治体である県が前面に立って必要な調整を図るなど、双葉郡あるいは県全体として議論を進めるべき」とした。
 住民投票条例案をめぐっては、昨年の9月定例議会で議員提出され、否決された経緯がある。住民グループが否決後に署名活動を始め、有権者数の50分の1(126人)を上回る2151人分の有効署名を集めて今月10日、地方自治法に基づき松本町長に条例制定を直接請求した。
 国は昨年12月、楢葉、大熊、双葉の3町に中間貯蔵施設の建設受け入れを要請した。楢葉町は、放射性物質が1キロ当たり10万ベクレル以下の町内の廃棄物に限る「保管庫」を前提に現地調査を認めており、10万ベクレル超の廃棄物の受け入れを拒否する方針を示している。
 臨時議会はいわき市の町いわき出張所谷川分室で開かれた。

■議会判断正しい 町長
 松本幸英町長は採決後、報道陣に対して「2151人の署名の意味は重い」と真摯(しんし)に受け止めながら「(中間貯蔵施設建設問題は)楢葉町が単独で決めることではなく県や関係する町と協議を進めなければならない。議会は正しい判断だった」と語った。

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