県が3月11日に催す「東日本大震災追悼復興祈念式」で発表される知事メッセージは、豊かな自然など本県の魅力の再発見、人と人のつながりの大切さ、目指すべき未来などを盛り込む方向で検討する。3日、県庁で開かれたメッセージの起草委員会の初会合で確認した。
知事メッセージには今年から県民の体験や思いを盛り込む。委員長を務める佐藤雄平知事は「メッセージ性をより高め、『福島胎動の年』にふさわしい内容としたい」とあいさつした。
会合には佐藤知事を含む委員8人が出席した。県が名称案「ふくしまの未来へ 2014」と構成素案を示した。素案では、県民の声で始まり、福島の現状や福島が目指す復興、人と人とのつながりの大切さ、世界に発信すべきこと-を盛り込む。
福島大うつくしまふくしま未来支援センターの本多環特任准教授は「帰還だけでなく、移住しても胸を張って生きていけるような言葉を入れてほしい」と語った。福島民報社の佐藤光俊取締役編集局長は「自然など本県の宝を見直し、自信を持ってアピールすることが大事。一方、震災関連死などの厳しい現状も必要」と提案した。
メッセージは委員の意見、10日まで募集する県民の声を基に今月下旬までに県が文案を作り、28日の次回会合で調整する。
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