東日本大震災アーカイブ

放射線影響「考えにくい」 県民健康管理調査の検討委

 東京電力福島第一原発事故を受けた県の県民健康管理調査の検討委員会は7日、福島市のグランパークホテルエクセル福島恵比寿で開かれた。東日本大震災当時に18歳以下で、甲状腺がんと診断が「確定」した子どもは前回(昨年11月)の26人から7人増え33人になった。「がんの疑い」は前回(同)から9人増え41人。
 星北斗座長(県医師会常任理事)は会議後の記者会見で「放射線の影響をきちんと検証する必要があるが、これまでの科学的知見から、現時点で影響は考えにくい」との見解をあらためて示した。
 「確定」と「疑い」に加え、手術の結果「良性」と判明した1人を含む計75人のうち24人について、原発事故後、4カ月間の外部被ばく線量も公表した。1ミリシーベルト未満が15人、1ミリシーベルト以上2ミリシーベルト未満が9人だった。
 甲状腺検査は、震災当時18歳以下の約37万人が対象。一次検査でしこりの大きさなどを調査し、軽い方から「A1」「A2」「B」「C」と判定し、BとCが二次検査を受ける。

カテゴリー:福島第一原発事故