東京電力福島第一原発事故で全町避難している福島県浪江町は4日、漁業関係者を対象に初めて行ったアンケートの結果を発表した。回答した66人のうち、漁業を「再開する」と答えた人は38人(57・6%)に上った。「再開しない」は4人(6・1%)、「判断がつかない」は24人(36・4%)だった。
再開するとした人に、再開の条件を複数回答で尋ねたところ、「請戸漁港の復旧」が最も多く33人、次いで「汚染水漏えいの抜本的対策」が24人となった。
「判断がつかない」人に理由を複数回答で聞いた。「放射性物質の影響」が最多で22人、次いで「風評被害」が16人だった。
アンケートは町の委託を受けた水産開発調査研究の一般社団法人マリノフォーラム21(東京都)が郵送で実施した。相馬双葉漁業協同組合請戸支所の組合員122人のうち、66人から回答を得た。
町は12日午後2時から、相馬市総合福祉センターはまなす館で組合員らを対象とした「町水産業ワーキンググループ」を開き、今後の漁業の在り方について協議する。
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