環境省などは、二酸化炭素排出量削減を目指すオフセット・クレジット制度「J−クレジット制度」を展開している。同制度は、省エネルギー設備の導入や森林管理などによる温室効果ガスの排出削減量・吸収量を「クレジット」として国が認証する。クレジットは低酸素社会の実現に向けた事業に活用される。
同制度は、「国内クレジット制度」と「オフセット・クレジット(J−VER)制度」が平成25年度に統合され、創設した。
県は22年度から、「J−VER制度」を活用し、「県オフセット・クレジットの森林づくり」を実施した。細かくした木材を固形化した燃料「ペレット」を使用する専用のペレットストーブ利用者に、県産木材のペレットを使用してもらう。ペレットの販売量に基づいて二酸化炭素排出削減量を算出。削減分をクレジットとして発行し、企業などに販売した。
個人、団体などが参加した結果、二酸化炭素の削減実績は125トン、企業へのクレジット売却金は69万円となった。売却益を活用し、昨年6月にいわき市常磐藤原町の湯ノ岳で植林作業が行われた。クレジット購入者や市内の児童らがケヤキ、ヤマザクラなど計210本を植えた。
(カテゴリー:震災から3年)