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「農業・食」 「ブランド」再生 インタビュー Q:本県農業の現状と課題を教えてください

■略歴  しょうじょう・とくいち 会津若松市(旧北会津村)出身。会津農林高卒。旧北会津村長を経て、平成18年5月にJAあいづ組合長に就任し23年5月から会長。JA福島五連副会長を経て、22年6月から会長を務めている。現在2期目。

■安全性PRに全力 JA福島五連会長 庄條徳一氏

 JA福島五連の庄條徳一会長(71)に本県農業の現状と課題を聞いた。

 -東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から3年が過ぎた。

 「国、県に農地の除染、津波被災地の除塩を要請してきた。昨年は川内、広野、川俣の一部でコメが作付けされ、県北地方であんぽ柿の生産が再開した。農家が『作る喜び』を感じられた年になった。平成26年は南相馬市の一部でコメの作付けが再開する。耕地面積が拡大し、農業に従事する人が1人でも増えるよう取り組んでいく」

 -農業再生への課題は。

 「原発事故の解決が最優先。風評払拭(ふっしょく)に向け取り組んでいるが、原発からの汚染水漏えいが報道されるたびに、消費者が県産農産物に不安を抱いてしまう。地域農業の担い手、組合員の農業への意欲を支えていくのが時間の経過とともに難しくなっている」

 -原発事故による風評が続いている。

 「これまでの取り組みを地道に進めるしかない。発生当時は、県やJAが『安全』だと情報発信しても、科学的な根拠を持ち合わせていなかった。コメの全袋検査、農産物の放射性物資検査など態勢が整った。イベント、トップセールスなどで消費者に安全性を訴えていく。消費者に検査の現場を見てもらうことで理解が深まる。県などと連携し、こうした取り組みを強化する。地域性、気候、風土などを生かし、六次化など新たなブランド創出にも努めたい」

 -26年からの新たなコメ政策開始が迫る。

 「政府は飼料用米の専用品種を作付けした場合の補助を手厚くする方針を打ち出した。ただ、政府がコメ政策の見直しを打ち出したのは昨年秋以降。全国的に専用種子が確保されていない。交付金を活用できないのが実態で絵に描いた餅だ。さらに単価が安い飼料用米の保管料、運送料、飼料メーカーの需要など見通しが立っていない。政府が政策を決めた以上、交付金を活用し農家の所得の確保を図ることが求められる。農家の要望に応えていきたい」

 -2月の大雪で農業用施設などに甚大な被害を受けた。

 「パイプハウスの復旧には資材不足が懸念される。コメの作付けに向け、育苗ハウスを優先して復旧させたい。豪雪災害対策本部を設置した。災害に迅速に対応するため、復旧事業に充てる予算1億1千万円を確保した。被害状況によって農家を支援する。被災農家に運転資金を無利子で貸し付ける取り組みも始めた。JA職員らを派遣し、倒壊したパイプハウスの撤去などの作業に協力する。少しでも農業再生の手助けをしたい」

■略歴
 しょうじょう・とくいち 会津若松市(旧北会津村)出身。会津農林高卒。旧北会津村長を経て、平成18年5月にJAあいづ組合長に就任し23年5月から会長。JA福島五連副会長を経て、22年6月から会長を務めている。現在2期目。

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