東日本大震災アーカイブ

桑折の旧伊達郡役所が修理終え再オープン 観光のシンボル3年ぶりに復活

旧伊達郡役所の郡長室を見学する来場者

 東日本大震災で被災した桑折町の国重要文化財・旧伊達郡役所が修理工事を終え1日、3年ぶりに再オープンした。町は観光のシンボルの復活を喜び、誘客に期待を寄せている。
 再オープン記念として、復旧工事の様子や旧伊達郡役所建造当初の写真などのパネル約50点を展示している。郡長として最も長い13年間勤務した馬場直人氏の写真も掲示した。1階の面談室、宿直室も初公開している。
 旧郡役所は震災で内壁が崩落し、基礎の石がずれた。文化庁の指導で修理に合わせて耐震補強も行い、災害に強い文化財に生まれ変わった。
 伊達市の会社員(62)は「内部に入るのは初めてだが、明治初期の建物にしてはモダン。しっかり補修されているのがパネルで分かる」と話し、赤じゅうたん敷きの郡長室などを熱心に見て回っていた。
 町教委は「よみがえった旧伊達郡役所」と題した新たなパンフレットを作成し、見学者に配布している。
 入館料は無料で、時間は午前9時から午後5時。月曜日は休館。問い合わせは桑折町文化記念館 電話024(582)5507へ。