平成26年度2回目の県地域漁業復興協議会は21日、いわき市の県水産会館で開かれ、5月開始予定のいわき市漁協のアワビの試験操業計画を承認した。
席上、東京電力の新妻常正常務が福島第一原発の地下水バイパス計画の現状を説明した。県漁連のいわき市漁協の矢吹正一組合長は「慎重に進めてほしい」と注文した。相馬双葉漁協の佐藤弘行組合長は「地下水の一時貯留タンクからトリチウムが出た理由を説明してほしい」と求めた。
県漁連が検討している出荷方針改定案についても協議された。改定案では、いわき市漁協と相馬双葉漁協で行っている試験操業について、一方の漁協で県漁連の自主基準値(1キロ当たり50ベクレル)を超えた場合、もう一方の漁協の魚の出荷先に連絡した上で販売するか回収するかを協議する、などとしている。協議会では「表現が分かりづらい」などの意見が出され承認されなかった。県漁連は意見を踏まえた改定案を作成し、今後再び提出する。
(カテゴリー:福島第一原発事故)