東京電力福島第一原発事故に伴い、移転し、4月に本校に戻った田村市都路町の岩井沢小で17日、地元では4年ぶりとなる運動会が開かれた。全校児童29人が家族や地域住民の声援を受け、校庭を元気に駆け回った。
時折、強風が吹いたものの、青空の下で19のプログラムを繰り広げた。子どもたちは紅白に分かれて徒競走や綱引き、玉入れなどに挑戦。一部の種目には観客や来賓も飛び入りで参加し、盛り上げた。ダンスや鼓笛演奏も披露され、全校リレーで締めくくった。
同校は原発事故で緊急時避難準備区域となり、同じ都路町の古道小とともに平成23年度に同市船引町の旧石森小に移転した。昨年までは両校が合同で運動会を開いてきた。
鼓笛演奏で指揮を務めた六年の渡辺春香さん(11)は「今までよりも人数が少ない分、一人一人の役割は増えたけれど、全員で協力してやり遂げた」と満足そうだった。重巣吉美校長(54)は「地域に支えられながら、新しい岩井沢小の歴史を築きたい」と話した。
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