東日本大震災アーカイブ

9月、福島大に講座開設 日本公認会計士協会東北会 復興へ人材育成

覚書を交わし握手する中井学長(左)と高橋会長

 日本公認会計士協会東北会は被災地の復興を担う人材育成を目的に、9月から福島大に寄付講座を開設する。東北会が大学に寄付講座を設けるのは初めて。5日、福島市の同大で覚書を交わした。
 寄付講座は福島大の夏休みを利用した夏季集中講座として9月1日から5日まで、毎日90分授業を3回開く。
 東北会に所属する福島大OBを含む公認会計士4人が講師を務め、実務と理論の両面から「財務諸表監査」について講義する。一般の聴講も可能。
 東北会は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生以降、市町村などが設けている義援金配分委員会の監事監査をはじめ、県内の各商工会議所への原発賠償についての相談員派遣など復興支援活動を展開してきた。
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 福島大と日本公認会計士協会東北会は5日、同大で共同記者会見を開いた。
 中井勝己学長は「実務の現場を熟知したスペシャリストに教えてもらうことは学生にとって有意義」、高橋一夫会長は「地域活性化につながる人材育成に貢献していきたい」と述べた。2人は覚書を手に握手を交わした。
 福島大経済経営学類の真田哲也学類長、貴田岡信副学類長、衣川修平准教授、日本公認会計士協会の尾形克彦理事、同協会東北会県会の橋本寿会長、鈴木和郎氏が同席した。