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被ばく低減に防護策示す 線量計貸与や遮蔽物

中間報告を発表する井上副大臣

 除染の新方針は1日、福島市の福島ビューホテルで開かれた環境省と福島、郡山、相馬、伊達の4市との勉強会で環境省の井上信治副大臣が発表した。
 井上副大臣は「個人被ばく線量の低減を図るため、除染以外の方法も検討すべき」とし、個人線量計の貸与や道路側溝への遮蔽(しゃへい)物の設置、放射線量が高い地点の周知などを挙げた。
 空間線量から、個人被ばく線量に基づいた除染への転換について、井上副大臣は「個人線量を基準とすることで、きめ細かい対応ができる。除染を加速し、復興を進めたい」と強調。除染の本来の目的である被ばく線量の低減に向け、線量の高い場所を重点的に除染するほか、放射線を遮蔽する対策を講じるなど地域の実情に合った手法で進める考えを示した。一方、住民からは除染の打ち切りにつながるとの懸念もあり、専門の相談員を配置する方針だ。
 政府は平成23年5月に除染の長期目標として個人の年間追加被ばく線量を1ミリシーベルトと規定。一定の生活パターンから1時間当たりの空間線量に換算した推計値として毎時0.23マイクロシーベルトを提示し、多くの自治体がこれを除染計画の中で目標に掲げてきた。
 しかし、新方針では、4市の調査結果として、平均で年間1ミリシーベルトの被ばく線量になるのは空間線量が毎時0.3~0.6マイクロシーベルトの地域の住民だったと記載。環境省の担当者は「毎時0.23マイクロシーベルトにとらわれる必要はない」と説明し、「(毎時0.23マイクロシーベルトが)誤って伝わってしまい、反省している。今後はしっかりと理解を求めていきたい」と述べた。
 ただ、平均的な空間線量と個人線量を結び付けるのは十分に注意が必要として今後、データを増やし分析を進めることが求められるとした。生活パターンによって個人線量はばらつきが多いことから、住民に線量計を配布し、個人線量に着目した除染以外の放射線防護も充実するよう求めた。

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