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第一原発トレンチ 止水材注入持ち越し 規制委 効果疑問の意見相次ぐ

 東京電力福島第一原発の汚染水がたまる海側トレンチ(電源ケーブルなどが通る地下道)の凍結止水工事が難航している問題で、原子力規制委員会の特定原子力施設監視・評価検討会は19日、セメントなどの止水材を注入する追加策の可否について、結論を持ち越した。同日の会合で、委員から効果を疑問視する意見が相次ぎ、東電に対し、より詳細に検討するよう求めた。
 19日の会合で東電の担当者は、これまで実施してきたトレンチへの氷とドライアイス投入による止水効果について説明した。これによると、凍結した面積は拡大したが目標の約9割にとどまっている。凍った面積が増えたため、汚染水の流路が狭まり流速が3倍以上に達し、残りの部分が凍りにくい状態になっている。
 このため、流路付近に止水材を注入して流速を抑制し、凍結を促進させたい考えだ。止水材の素材として、セメントなどを検討しているという。
 東電の説明に対し、同検討会担当の更田(ふけた)豊志原子力規制委員は「止水材がうまくいかなければ、(固形化したセメントが障害になり)今後の対策の足かせになりかねない」と指摘。9月上旬から中旬に会合を開き、東電に再度、追加策に対する説明を求める考えを示した。「止水材を入れるだけでいいのか疑問だ」との声も上がった。
 東電は模擬試験などを通じて止水材注入での課題を探る。解決策を検討した上で、次回会合で報告する。
 福島第一原発2、3号機のタービン建屋につながるトレンチには高濃度汚染水約1万1000トンがたまり、海洋に漏れだしている可能性が指摘されている。
 東電は建屋とトレンチの接合部に凍結管を入れて氷の壁を築き、汚染水を抜き取る計画だった。しかし、接合部が十分に凍らず、凍結管を増設するとともに氷、ドライアイスをトレンチに投入。今月中旬までに氷の壁ができ、建屋とトレンチ間の汚染水の流れを止められると説明していた。

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