東日本大震災アーカイブ

10月4日に福島で全国朗読大会 復興支援で県内初 語り継ぐ震災体験

全国朗読大会への来場を呼び掛ける(右から)佐藤洋子さん、にほんまつさん、渡辺さん

 全国朗読大会福島公演は10月4日午前11時30分から福島市音楽堂で開かれる。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で避難生活を送る本県の語り手ら20人が、避難の体験記や文芸作品を読み上げる。
 NPO法人日本朗読人協会(東京都)の主催で8回目。朗読で県民の心を癒やそうと、復興支援事業として県内で初めて催す。
 出演する本県関係者は南相馬市原町区から東京へ避難した音楽家・朗読家のにほんまつ千比呂さんをはじめ、佐藤洋子さん(南相馬市鹿島区から福島市へ避難中)、佐藤明子さん(大熊町から東京へ避難中)、熊川幸恵さん(南相馬市原町区)、渡辺信子さん(福島市)の5人。
 佐藤洋子さんは震災後の避難の経過や趣味の合唱で生きる力を得ていることを記した体験記を読む。佐藤明子さんは復興を目指す飯舘村についてつづった絵本を朗読する。他の出演者は福島市出身の詩人長田弘さんや太宰治、宮沢賢治らの作品を披露する。
 にほんまつさん、佐藤洋子さん、渡辺さんはPRのため8日、福島民報社を訪れた。にほんまつさんは「思いを語り、聞くことで、震災後の苦労から開放される道筋が付けばいい」と話した。
 入場料は1500円(小、中学生と高校生は1000円)。問い合わせは協賛する岩瀬書店 電話024(533)1122へ。