東日本大震災

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復興願う松"里帰り" 会津で芽吹いた苗木、岩手の高田松原へ寄贈

会津で芽吹いた松の苗を鈴木会長に手渡す星さん(右から2人目)

 東日本大震災の津波でほとんど流失したが、過去の種子から会津で芽吹いた岩手県陸前高田市の「高田松原」の松が21日、"里帰り"した。津波で両親を亡くした同市出身の星直子さん(48)=福島県会津若松市=が古里に戻り、「高田松原を守る会」に手渡した。
 贈呈式は、同会が松林を復活させるために松を育てている陸前高田市の畑で行われた。星さんと夫実さん(52)、長女ひかりさん(14)=若松四中2年=、次女あかりさん(9つ)=小金井小4年=が訪れ、同会会長の鈴木善久さん(69)に30センチほどに育ったクロマツの苗を手渡した。
 元中学教諭で星さんの恩師でもある鈴木さんは「まさか会津から松原の松の苗を受けるとは思わなかった。皆さんの尽力に感謝したい。立派な松林が戻るよう活動していく」と誓った。
 星さんは「多くの方々の思いが詰まった松です。福島と岩手・両地の復興のシンボルとして大きく育ってほしい」と話した。
 松は星さんの両親で陸前高田市の斎藤良一さん=享年(78)=、江千子さん=同=夫婦が生前、孫のひかりさん、あかりさんが通っていた会津若松市のみなみ若葉幼稚園に贈った松ぼっくりの種をもとに、会津坂下町の会津農林高の教諭が苗木としてよみがえらせた。
 約300個の種から2本が芽を出し、3年越しで約30センチに育った。残る苗一本は同幼稚園の園庭に植え、復興のシンボルとする。
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 星さん一家は同日、斎藤さん夫妻の墓参りをした後、奇跡の一本松や復興作業が進む高田松原などを見て回った。

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