東日本大震災アーカイブ

みこし、獅子渡御復活 都路 大亀神社の秋季例大祭 4年ぶり元気な声響く

獅子舞を披露する若連会のメンバー

 田村市都路町の大亀神社の秋季例大祭は2日、催された。子どもみこしや獅子の渡御が4年ぶりに復活し、地域に活気を振りまいた。

 子どもみこしと獅子は祭礼の恒例行事だったが、東京電力福島第一原発事故の発生後は避難に伴う人手不足などから実施を見合わせていた。今年4月に小中学校が地元で再開し、参加する若連や子どもの人数にめどがついたため開催に踏み切った。
 2日は本殿で祭典を行った後、獅子と3地区のみこし(戸屋・小滝沢、新町・横町、下道ノ内)が出発した。秋晴れの下、家々や商店などを練り歩き、伝統の獅子舞やみこし行列を披露した。
 若連会は、現役会員に加えてOBにも協力を呼び掛け、約30人が集まった。若連会事務局として獅子の渡御に携わった高橋公助さん(32)は「久しぶりなので先輩や仲間と手順を確認しながら進めた。小さいころから親しんできた祭りを取り戻すことで、地域を元気づけたい」と語った。
 都路町中心部で理容店を営む遠藤富寿さんは「子どもの元気な姿や声に触れると、気持ちが明るくなる」と笑顔でみこしを出迎えていた。

大亀神社を出発する子どもみこし