富岡町の各家庭で祭られていた神棚や神具などを集める集積所が1日、富岡町本岡の諏訪神社の駐車場内に設置された。宗教的な財物の集積所が設けられるのは双葉郡内で初めて。
東京電力福島第一原発事故後、町民から同神社や町などに「神棚やお札を持ち出せず、処分に困っている」との声が寄せられていた。さらに11月中旬から家屋の解体が始まり、回収を望む声が増加すると予想されるため、同神社と町が設置した。
持ち込みは富岡町内が対象。ビニール袋に包んで専用の箱に入れる。同神社と環境省から委託された業者が定期的に回り、町内の仮置き場に集めた後、祈禱(きとう)して処分する。
開所安全祈願祭は3日、同神社で行われた。環境省と町、県神社庁、地域住民ら約30人が出席した。宇佐神幸一宮司らが玉串をささげ、安全を祈った。宇佐神宮司は「他の町村にも同様の場所が設けられることを願う」と話した。
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