東日本大震災アーカイブ

富岡で撤去始まる 津波流失の家屋、家財

富岡町毛萱地区で始まった津波集積物の選別・撤去作業。後方では仮設焼却炉の建設が進む

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から3年9カ月を迎えた11日、原発事故に伴い全域が避難区域になっている富岡町で、震災の津波で流失した家屋や家財などのがれきの撤去作業が始まった。
 環境省の事業で、町内の津波によるがれき約3万4000トンのうち、平成26年度中に毛萱地区の約7500トンを町内の仮置き場に運ぶ。残る約2万6500トンは27年度に実施する。
 初日は毛萱地区のがれきの選別作業が行われた。受託業者が空間放射線量を計測した後、アルバムや貴重品など住民の思い出の品が含まれていないかを確認し、装飾品や子ども用の文具などを分けた。同省は選別作業で見つかった思い出の品の受け渡し方法などを町と協議し、持ち主に返す。