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「風評払拭」挑戦続く 良質な杉で 高級割り箸 磐城高箸 高橋正行さん

「付加価値の高い林産物を作りたい」と話す高橋さん

 いわき市で割り箸製造・販売業「磐城高箸(いわきたかはし)」を営む高橋正行さん(41)は同市産の杉を用いた高級割り箸を生産している。

 神奈川県横須賀市から祖父のゆかりの地のいわき市にIターンした。良質の杉が最高級の割り箸材であることに着目し、平成22年8月に同社を設立。機械調達や試作に励んでいた時、原発事故が起きた。

 事故の一カ月後に郡山市の県ハイテクプラザで放射性物質検査を受け、安全性を確認したが、懸念は風評被害だった。結果をインターネットで発信する一方、「風評は消費者の心理作用。それを上回る魅力を生む」と高級路線に活路を求めた。

 安価な中国産が市場を席巻していた。「たかが割り箸」との印象を覆そうと、美しい木目を生かせる24センチの利休箸を規格に選び、「磐城杉」の焼き印を入れるなどブランドづくりに苦心した。

 いわき市と宮城県栗原市、岩手県陸前高田市の杉を使った三膳セット「希望のかけ箸」が全国の間伐材利用コンクールで入賞したのを機に、復興や林業に携わる関係者の注目を集めた。県内外の物産店や官公庁、企業に販路が広がった。従業員6人を抱え、月に2万〜3万膳を生産する。11月には産業復興につながる事業を顕彰する復興庁のビジネスコンテストで大賞に輝いた。

 市内田人町など山間部の林業者から間伐材を買い付ける。木材価格の低迷により、林業が衰退するのを懸念する。「林業が発展しなければ、割り箸製造も先細りだ」。ヒノキを使った鉛筆や、杉のチップ入りの枕など箸に続く商品開発を進める。「磐城杉ブランドを確立したい。高付加価値の林産物を作り続け、林業者の意欲を高める」と意気込む。

カテゴリー:震災から3年9カ月

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