東京電力福島第一原発事故で全村避難している葛尾村は今年4月、役場機能の一部を村内に戻す。松本允秀村長が5日、三春町の村役場三春出張所で行われた仕事始め式で明らかにした。
村役場庁舎の大規模改修工事が3月末までに完了予定で、村内の住宅除染がほぼ終了したことを踏まえて対応する。地域振興課職員が日中、村役場に滞在し、一時帰宅した住民の生活支援に当たり、除染、営農再開に関する相談に応じる。公共施設や簡易水道などの再開準備にも携わる。窓口業務は行わない方針。村は平成28年春の帰還開始を想定した「かつらお再生戦略プラン」を策定しており、避難指示の解除時期などについて引き続き国と協議する。
村は原発事故発生後、一時避難した会津坂下町を経て23年中に三春町に村役場三春出張所を置いた。
(カテゴリー:福島第一原発事故)