東京電力福島第一原発事故に伴う県内の除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐり、環境省は3日、建設予定地の大熊、双葉両町で廃棄物の一時保管場の整備工事を始めた。両町内にそれぞれ1カ所設け、3月11日までの搬入開始を目指す。
帰還困難区域内にある大熊東、双葉の両工業団地内の企業から計約6ヘクタールの使用許可を受け、工事を始めた。約2ヘクタールが一時保管場となり、廃棄物約2万立方メートルを一時的に置く。残りの敷地にはスクリーニング施設や管理事務所を設ける。
3日は除染のため重機を使い敷地内の土を掘り起こし、袋に詰めた。整地などの作業も行った。
同省は4月末までに、双葉郡と田村市の計9市町村から1000立方メートルずつの廃棄物のパイロット(試験)輸送を終える予定だ。
環境省中間貯蔵施設等整備事務所の藤塚哲朗所長(57)は「地権者をはじめ地元に丁寧に説明し、理解をもらいながら事業を進めたい」と述べた。
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