東日本大震災アーカイブ

英王子、風評払拭アピール 初来県、県産食材味わう

スマイルキッズパークで子どもたちに話し掛ける英国のウィリアム王子(中央)。左は安倍首相=28日午後、本宮市

 来日中の英国のウィリアム王子(32)は28日、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の被災地視察のため、初めて来県した。安倍晋三首相が同行し、本宮市の子ども向け施設で児童らと交流を深めた。郡山市の旅館で安倍首相主催の歓迎夕食会が開かれ、王子は県産食材を使った和食を味わい、原発事故による風評の解消を世界にアピールした。
 福島県視察は、被災地の現状に理解を深めたいというウィリアム王子の強い希望で実現した。本宮市の屋内・屋外遊び場「スマイルキッズパーク」を訪れ、高松義行市長から施設概要などの説明を受けた。ボールプールで子どもらと一緒に遊び、除染を終えて昨年12月末に開所した屋外遊び場「記念樹の杜」も視察した。
 記念樹の杜で記念植樹が行われ、王子と安倍首相、内堀雅雄知事、高松市長がそれぞれ市内在住の親子とペアを組み、スコップでソメイヨシノなどの苗木を植えた。王子は参加者に「木が育ったら報告してください」などと優しく話し掛けた。
 この後、王子は郡山市の磐梯熱海温泉の旅館「四季彩一力」に移り、歓迎夕食会に出席。福島牛のしゃぶしゃぶなど県産食材を使った和食を味わった。