県立高の全日制87校と定時制6校は1日、卒業式を行い、1万4570人が巣立った。東京電力福島第一原発事故に伴い各地にサテライト校を設置した双葉郡の5校は、新設のふたば未来学園高の開校に合わせて平成27年度から募集を停止しており、3学年そろって迎える最後の卒業式となった。
いわき市のいわき明星大にサテライト校を設けている双葉高では3年生16人が卒業を迎えた。小島稔校長が卒業証書を一人一人に手渡した。卒業生代表の大友大輝君が「震災で多くのものを失い、つらい経験もしたが、たくさんの人に支えられた3年間だった。これからも前を向いて生きる。後輩たちには学校の歴史と伝統をつないでもらいたい」と答辞を述べた。
式終了後、卒業生全員で記念撮影などを行った。教室では、卒業生が部活の後輩らから寄せ書きや花束を受け取った。寄せ書きは、学校生活で分かち合った思い出や新たな門出を迎える卒業生へのエールなどであふれていた。卒業生と在校生は握手を交わすなどして別れを惜しんでいた。
2日は安積高御舘校、4日は白河二高、8日は通信制の郡山萌世高で行う。
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