東日本大震災アーカイブ

5時間で162トン取水 1~4号機周辺にサブドレン点在 タンク解体作業進む

地下水をくみ上げているサブドレン。銀色の箱型カバーで覆われている(本社写真報道部長・猪俣広視撮影)

 東京電力は4日、福島第一原発事故から4年半となるのを前に、原発構内で続く汚染水低減策の一つ「サブドレン計画」などの実施状況を報道機関に公開した。
 1~4号機の建屋周辺に地下水位を調整するための井戸「サブドレン」が点在する。3日には放射性物質を含む汚染水をくみ上げる作業が始まった。41本ある井戸のうち20本からくみ上げ、タンクに集める。専用の装置で浄化し、放射性物質濃度を下げた上で今後、海洋放出する。4日は午前9時すぎから午後2時すぎまでの5時間で162トンを取水した。
 汚染水をどう減らすかは、廃炉作業を進める上で大きな課題だ。第一原発の原子炉建屋などには現在、1日約300トンの地下水が流れ込み汚染水になっている。サブドレン計画によって流入量は半分に減るとされるが、浄化後の水の海洋放出に漁業者は「風評を招くのでは」との懸念を抱く。第一原発の小野明所長は「漁業者の思いを裏切らないよう、しっかりやっていく」と話した。
 敷地内の高台からは、3号機原子炉建屋の上にクレーンでつり下げられた機材が見えた。ホースでがれきを吸い取る除染用の装置だという。別の場所では、ためた汚染水が漏れ出す危険性の高い「フランジ型」と呼ばれるタンクの解体作業が進んでいた。
 「ゴールが百里としたら、現状は一里、二里、三里といったところ」。小野所長は、廃炉完結までの道のりは長いとの認識をあらためて示した。(本社社会部・渡辺 浩)

カテゴリー:福島第一原発事故

3号機の除染作業のためクレーンでつり下げた装置(右上)(本社写真報道部長・猪俣広視撮影)