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仮置き場一部返還へ 南相馬 中間貯蔵施設の整備遅れ影響

 東京電力福島第一原発事故による除染作業で発生した廃棄物を一時保管する仮置き場について、南相馬市は借り受けていた仮置き場の一部を3年間の契約期間満了に伴い地権者に返還する方向で調整していることが23日、分かった。仮置き場の土地返還が明らかになるのは初めて。
 返還の対象となっているのは南相馬市原町区馬場地区の仮置き場。背景に搬出先となる中間貯蔵施設の整備が遅れ、搬出時期が明確になっていないことがある。
 地権者によると、馬場地区の仮置き場は広さ約10ヘクタール。地権者側は平成24年に市と契約を交わした際、「28年度に予定している農地整備に支障がないように(土地を)返してほしい」と求めた。農地整備は東日本大震災前から予定されていた。市は地権者側に「できる限り努力する」と回答したが、搬出時期が明示されないことに地権者側が業を煮やした格好だ。
 市は現在、関係機関と協議し代替地の準備を進めているという。
 環境省は当初、市町村に対し仮置き場から廃棄物を搬出するまでの期間を「3年間」と説明。これを受け市町村は仮置き場を整備する際に地権者と3年間の契約で用地を借りた。
 しかし、中間貯蔵施設の建設は進まず、8月15日時点で地権者約2400人のうち同省と用地の売買契約に至ったのはわずか7人にすぎない。3月から廃棄物を運ぶパイロット(試験)輸送が始まったものの本格輸送の開始時期は依然として示されておらず、仮置き場を抱える県内各地の自治体からは搬出見通しの早期提示を求める声が相次いでいる。
 一部に避難区域が残る川内村では、遠藤雄幸村長が3年間で仮置き場から搬出すると村民に約束したが実現されなかった責任として自身で給与を半減した。
 県は保管期間の長期化に伴い、県内にある約830カ所の仮置き場に置かれている除染廃棄物を収納している袋や遮水シートの現状を年度内に調査し、調査結果を踏まえて必要な安全対策などを盛り込む方針を示している。

カテゴリー:福島第一原発事故

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