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航空宇宙参入を支援 県方針 産業復興重点業種に

 県は、市場拡大が見込まれる航空宇宙分野を産業復興の重点業種に加える方針を固めた。県内には既に航空機部品の製造企業がある優位性を生かし、産業の裾野を広げる。ただ、中小企業が参入するには国際的な認証取得や設備投資などの課題が多く、県は来年度予算で支援策を講じる。

 経済産業省によると、航空機産業の国内市場規模は民間需要だけでも平成26年度で約1兆1千億円(推計値)。旅客機の更新などに伴う機体やエンジン部品の海外向け生産が増加しており、30年代後半には2兆5千億円規模に拡大するとみている。
 航空機の部品は約300万点で、自動車の約100倍に相当し、産業の裾野が広い。消耗が激しいエンジン部品などの製造・販売に参入できれば、20~30年にわたり安定的な収益を上げることが期待できるという。
 県はこうした航空機産業の将来性に着目。県が産業復興の重点業種に掲げる再生可能エネルギーや医療機器、ロボットなど7業種に新たに追加する。
 一方で、機体、装備品メーカーなどとの取引には世界標準の品質管理規格「JISQ9100」の認証取得が大前提となる。国際的な特殊工程認証「Nadcap(ナドキャップ)」の取得が必要な場合もある。
 これまでに県内で「JISQ9100」を取得したのは14企業、「Nadcap」は3企業にとどまる。航空機エンジン部品製造のIHI(相馬市)、航空機部品加工の大川電機製作所(福島市)など一定規模以上の企業に限られているのが実情だ。参入を目指すフジ機工(泉崎村)の担当者は「JISQ9100取得が第一関門」としている。
 品質保証に加え、さびを防いだり、強度を高めたりする表面処理や特殊加工などの高度な技術力も求められる。専用設備の導入などで初期投資が大きく、量産体制を構築するのに追加投資も必要になる。
 このため、県は県内製造業の主流である中小企業の認証取得や技術開発を支援するための関連予算を来年度当初予算に計上する方針。規模など詳細は今後、詰める。
 県ハイテクプラザや民間企業などでつくる県航空・宇宙産業技術研究会を支援の担い手とし、県内企業とメーカーとの商談会の開催なども想定している。

カテゴリー:福島第一原発事故

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