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被災者相談体の不調最多 心のケアセンター24~26年度実績公表

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の被災者を支援する「ふくしま心のケアセンター」は、平成24~26年度の相談実績を公表した。累計の相談者数は延べ約2万人。相談内容は、精神的に不安定な状態となり体の不調を訴える「身体症状」が4900件で最も多かった。結果を受けて県はさらなるケアの充実を目指す。

 「身体症状」は24年度が1413件、25年度は1661件、26年度は1826件で各年度1~2割弱近い増加傾向を示す。傾向についてセンターは「センターの認知度が高まり相談件数が増えたことも加味しなければならない」とした上で、避難の長期化に加え、仮設住宅から借り上げ住宅への転居などで生活環境が変化したことが要因の一つ―とみる。
 「身体症状」に次いで多いのは、一時的なイライラ感など「気分・情動に関する症状」で合わせて3904件。26年度は1663件で、24年度からほぼ倍増した。ストレスによる過度の飲酒など「飲酒の問題」は26年度が過去3年で最多の404件に上っている。
 相談に至る背景(複数回答)も調べた。最も多かったのは各年度累計で「健康上の問題」の8561件。次いで「居住環境の変化」が8447件、「家族・家庭問題」の4339件と続く。避難の長期化が身体だけでなく、家族生活にも影響を与えているとみられる。
 精神科医で福島医大災害医療支援講座の堀有伸特任助教(43)は「本県は原発事故に由来する特有の事情を抱えている。被災者の実態に即した複合的なケアが求められる」と指摘している。

■県、分析しケア充実へ
 県はセンターから寄せられた相談実績を詳細に分析し、より実態に即した被災者ケアの充実を図る。特に仮設住宅などで被災者の見守り活動を担う生活支援相談員の資質向上と人材確保に努める。
 相談員は被災者の多種多様な問題に向き合っている。研修会のテーマの幅を広げるなどして複雑化する被災者の不安や悩みに対応できる人材を育成する。

■仮設住宅などに職員派遣し支援 心のケアセンター
 センターは県精神保健福祉協会が運営している。職員を仮設住宅や借り上げ住宅に派遣し、24年度からの3年間で県内36市町村(避難者の元の居住地を含む)の住民と1都10県の県外避難者の相談支援を行った。聞き取りのほかに電話などで寄せられた相談内容を分類し、分析した。
 25、26両年度は双葉郡8町村の住民からの相談がいずれも全体の4割程度を占めた。

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