東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から丸5年を迎えるのに合わせた県立博物館の対談企画「それでも、文化の力を信じてみたい」は21日、会津若松市の同博物館で開かれ、赤坂憲雄館長と女優の紺野美沙子さんが文化や言葉の力について語り合った。
約160人が参加した。紺野さんは「文化の力は想像する力だ。会津若松市に避難した大熊町のある小学生が一番心に響いた言葉は『おかえりなさい』だった。大きな揺れが来て、何とか家に帰れた時、お母さんが普段と同じく言ってくれたことがうれしく、安心した」と人を支える言葉の温かさを語った。
赤坂館長は「子どもはよく見ている。やがて人口の半分近くが高齢者になる中、どうやって助け合って生きていくか。われわれはモラルや礼儀作法や生き方を学び直さなければいけない」と述べた。
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