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富岡受信所解体始まる 図面や壁の一部など保存

富岡受信所だった自宅の解体作業を見守る冨沢さん(左)

 富岡町小浜に大正9年に開設された旧逓信省「磐城無線電信局富岡受信所」だった建物の解体作業が21日に始まった。受信所廃止後、住宅として使われてきたが、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴う住民の避難の長期化で老朽化が進んだ。所有者の元富岡町職員冨沢真澄さん(66)は「祖父の代から大切にしてきた家。悔しい気持ちもあるが、仕方がない」と話した。
 解体作業は午前10時すぎから始まった。作業員がドアや窓、畳などを撤去し、玄関の表札を外した。
 富岡受信所は南相馬市にあった「原町送信所」とともに大正12年の関東大震災をアメリカに発信した。廃止後、冨沢さんの祖父が土地と建物を買い取り、代々住居や物置として活用してきた。電波を遮るため薄い鉛の板で覆われた部屋があり、受信所の面影や大正時代の建築様式を今に伝えていた。
 原発事故による居住制限区域に入り、人の出入りが少なくなったことで傷みが激しくなった。冨沢さんは改修を検討したが費用などを考慮し、解体を決めた。町は建物の写真や図面、受信所の痕跡を残す壁などの一部を保存する。

カテゴリー:福島第一原発事故

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